久しぶりの更新です。お盆休みが明けてから家族で実家に帰ったり、結局今週までずっとのんびり過ごしていました。6月から始めたシルバーのネットショップは、8月に入ってから注文が結構入るようになって、シルバー作りも少しだけ忙しくなってきました。1つの商品でもひとつひとつ仕上げるので、手間のわりには全然儲からないですけどね。楽しいから別にいいんです。
それでも春くらいから少しずつ社会復帰するときのイメージを作っていて、そもそも何をして働こうかな?という根本的な部分から考えています。子供が2人いる人間の考えることとはとても思えないですね。僕はずっとその時その時に自分が思い描いていた未来につながるようなことをしたいと思って仕事を選んできました。
高校生の時には3Dグラフィックに衝撃を受けて大学卒業後はゲーム会社に行くことを決めました。3Dゲームを作っているときにはインターネットデザイン、とりわけFlashに未来を感じてフリーデザイナーに転身しました。youtubeが産まれるしばらく前に動画配信事業のマーケティングチームで働いていたこともありました。
ただ最近はずっと漠然とした面白そうな未来をイメージできていませんでした。それは単純に自分の勉強不足もあると思うんです。これじゃあいけないな、と思って「
ウェブを変える10の破壊的トレンド」を発売間もないころにとても面白く読んだんですけど、正直強烈な印象を受けるような、世界が変わってしまうと思えるようなものは感じられませんでした。
でもiPhoneはちょっとだけ違いました。1年前に発売されたiPhoneはそれほど気にしていませんでした。携帯とiPodが一緒になって身軽でいいなくらいです。インターフェースは革新的でも、それが世界を変えていくような印象は受けませんでした。でもiPhoneを買って触ってみて気づきました。いろんなiPhoneにまつわる記事とかニュースとか、最近の日本の携帯事情とかを考えると、もう未来がひとつの方向に確実に向かっているように感じました。グーグルのAndroidとか次期symbianとかも同じですね。携帯電話という名のwebプラットフォーム。随分昔のエントリですが、
僕メモ | やがて全てはモバイルになる(はず)
というのを書きました。パソコンの正常進化はiPhoneのような機器で間違いないですね。
据え置きPC → モバイルPC → iPhone
最後に残るのはiPhoneではないかもしれないけど。確実の日本の携帯は変わると思う。PC-98とかFM-TOWNSも日本のPCもプラットフォームとして素晴らしかったと思うけど、結局ウィンドウズに置き換わっていきました。それと同じことがきっと起こっていくんだと感じました。
そうなってくると、僕は携帯電話ではない未来のモバイル生活がとてもイメージしやすくなってきました。生活に影響を与える一番の可能性があるiPhoneの機能は、常時接続通信とGPSとシンプルだけどリッチなインターフェースでしょう。生活だけでなく、広告からメディアのあり方まで変わる可能性を持っていると思います。今の日本の携帯電話には最後のインターフェースが欠けていました。
結局テレビが廃れていってしまう一番の原因は、マスを相手にあいまいなセグメントでしかマーケティングができないからです。効果もはっきりとわからないし。かなり限定的な部分でしか威力を発揮できなくなってきます。それと一番対極にあるのが携帯電話のような個々人が手にして、情報を送れるメディア、というかプラットフォームです。
そこにGPSのような位置情報が加わるとパーソナライズ情報がどんどん正確に蓄積していきます。
たとえばたまに広告を貼ることで車を無料で貸してくれるサービスがあります。
これは通勤時間や移動距離なんかから採算がとれることを判断して貸すわけです。こういった生活行動からセグメントしていくことは当然テレビや既存のインターネットメディアではできませんが、GPS付きの携帯やiPhoneなら簡単です。何も車である必要はなくて、個人の行動調査をするときにiPhoneを持たせて1週間とか行動させれば、定性調査とあわせてかなり生きたデータができますね。とにかくものすごい調査の幅がひろがります。
話がはずれましたが、まぁこんなところにもものすごい未来を感じたわけです。
数年先の生活のためにできることを仕事にしたいな、とふとiPhoneに感じました。